応募作品一覧

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いのち短し、恋せよ男女（おとめ）

プロジェクトアクト東京

大関愛

2020/10

北品川 Kスクエア

制作にあたり「脱毛の広告の女性が黒い涙を流している」という明確な案を、作・演出から頂いていました。
舞台作品は現代を生きる若い人々の群像劇で、コメディータッチでありながら、それぞれのキャラクターが自身の生きる上での価値観を露わにする/探していく様が描かれます。
（作中では主に女性が）「性的に消費されること」が大きな問題提起となっており、それをめぐる、27歳の主人公・サリの自分の幸せに忠実な生き方と、まだ価値観が確立できていない大学生3人組が葛藤する様の対比が印象的でした。
フライヤーも、社会に求められる女性像や、それに迎合して/させられて/せざるを得なくなって/しまうことへの「それって本当に幸せ？」というメッセージを反映したものだと考えています。

写真家の平賀正明氏に美しい写真を撮っていただいた上で、美容広告の非現実的な美しさを再現するために、ゴリゴリに肌加工をしました。
黒い涙の部分は実写と編集の組み合わせです。初見でのインパクトと自然さのバランスを考えました。
途中まで◯座カラーと◯ュゼの2パターンを制作してみましたが、後者の広告の方が比較的“文法”になっている要素が多い（＝パロディだと認識してもらいやすい）ことや認知度が高いだろうということも含め、この形になりました。
その中で公演タイトルをどう入れるか？という所に一番工夫が必要でしたが、最終的に全体の“らしさ”を壊さないことを優先し、「。」をつけてキャッチフレーズのように見せました。