作品No
0055
作品名
毒の島には近づかない
主催団体名または主催者名
ハトノス
フライヤー製作者
田原ヒロシ
上映・公演(初日)年月
2021/12
上映・公演 場所
現代座会館地下ホール
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作品のコンセプト
物語の舞台は広島県竹原市にある大久野島。1周4キロ程度の小さな島には現在多くのうさぎが生息しており、「うさぎ島」として観光地となっている。一方、戦時中島には陸軍の毒ガス兵器製造工場が置かれ、そこで作られた毒ガス兵器は大陸で使用されていった。
島には毒ガス資料館や少ないながらもかつての施設跡があり、歴史を残そうとする意志は存在するが、島を訪れるのはほとんどがうさぎ目当ての観光客。どこかいびつな島のありのままの姿を舞台化した本企画、「うさぎの島」と「毒ガスの島」の二つの顔を通して、現在島を訪れる人々の姿から「歴史の風化とは何か」、「歴史を伝えるとは何か」を問いかける。
島には毒ガス資料館や少ないながらもかつての施設跡があり、歴史を残そうとする意志は存在するが、島を訪れるのはほとんどがうさぎ目当ての観光客。どこかいびつな島のありのままの姿を舞台化した本企画、「うさぎの島」と「毒ガスの島」の二つの顔を通して、現在島を訪れる人々の姿から「歴史の風化とは何か」、「歴史を伝えるとは何か」を問いかける。
作品のアピールポイント
今作で描かれるのは、歴史を通して現れる正義の所在やイデオロギーというよりも、「歴史を語り継ぐ人」の姿だ。特に第二次世界大戦以前の記憶は、今や「体験者でない人間」によって語られることが圧倒的に多い。そうした中で語り継ぐ者たちは、「体験していない自分なんかが話せるのだろうか」などと迷いながら、各々ができる選択をしていく。語りを続ける人、辞める人、再開する人、様々な人間が「語り」の周囲に存在している。
これからも歴史をつないでいくために、「歴史」だけでなく「語りに付きまとう悩み」も合わせて舞台上に現した作品。
これからも歴史をつないでいくために、「歴史」だけでなく「語りに付きまとう悩み」も合わせて舞台上に現した作品。